Greeting from the CEO
2023年度の前半は新型コロナウイルスの感染拡大防止のためのテレワークおよび在宅勤務など人との接触を極力避けるワークスタイルが引き続き推進されたため、Printerの需要は堅調でしたが、後半になると多くの国で新型コロナウイルス感染の鎮静化がはじまり、それに伴い通常のワークスタイルに戻りはじめ、これまでのPrinterの堅調な需要も一段落しました。
また、長引くロシア・ウクライナ戦争はコロナから回復しつつあった世界経済を混乱させ、依然として世界秩序に大きなマイナス影響を与えています。
この戦争は原油等のエネルギー資源だけではなく、肥料や穀物、その他のあらゆるものにおいて価格の高騰を生み、世界的なインフレが加速しています。アメリカにおいてはこのインフレの抑制を目的とした段階的な金利の引き上げが金融や為替相場に影響を与え、景気減速が懸念されています。
また、中国のおいては不動産市場の低迷により経済活動が停滞しており、アメリカ・中国の2大 大国の経済は停滞方向にあります。
コロナ禍の終焉に伴う需要減と世界経済停滞の影響を受け、Printer事業は昨年度比で減収となりました。また自動車関連事業ではKey Less事業はバイクのKey Lessが好調で下支えとなりましたが、やはり中国およびアメリカの停滞をうけ全体としては減収でした。
また収益面ではタイ歳入局と輸入品に関するIn-Put VATの処理に置いて大きな見解の相違があり、結果として和解金3億バーツの支払いが2023年度の収益を大きく減少させました。
2024年度、当社は今まで以上に地球環境と人間社会が良好な関係を保ちながら発展することを念頭にサステナビリテイ経営を本格スタートさせます。
当社をとりまく環境は日々変化しています。その中でも製品やサービスをお客様に提供していくうえで意識しておくことに「環境」があります。
温室ガス排出量などの問題もあり、企業は継続した運営を行う上で課題への対応、環境に配慮した活動が求められています。
当社もこうした環境問題に取り組むためにサステナビリテイを定め、活動を行っていく所存です。
当社は1987年にタイに進出し、36年が経過いたしました。企業としてさまざま経験を積み重ね、その間株主の皆様をはじめ、多くの関係者のご縁を得て今日に至っております。引き続き当社事業に格別のご支援とご厚情を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。
2023年10月
Chairman
村元 陽一